【関西経営デザイン認証】
先月、関西経営品質協議会が主催する「関西経営品質賞」のエントリー賞である関西経営デザイン認証を受けることができた。関西の会計事務所では初の認証とのことであり、大変光栄に思っている。
もっとも、会計業界ではこの賞の認知度はまだ高いとは言えないかもしれない。だが、企業の将来像を描き、その実現に向けた道筋を明確にするという意味で、経営者にとって大きな意味を持つ取り組みだと感じている。
関西経営デザイン認証とは、「バックキャスティング型で策定した組織の将来のありたい姿と、その実現に向けた道筋をもとに、今後の成長や活躍が期待される企業を認証・紹介する」ことを目的としたプログラムである。
弊社でも昨年7月から、事務所の部長2名を巻き込みながら申請書の作成に取り組んだ。
【弊社の取り組み】
弊社は、所長である私(岡村)が創業した事務所である。2004年の設立から約22年が経過した。
創業当初は顧問先が3件しかなく、社員どころか家族を養うのにも精いっぱいの状態であった。そこから現在に至るまで、ビジョンや戦略はすべて私自身が立案し、社員のサポートを得ながら事務所を運営してきた。
しかし、これからの20年を俯瞰して考えたとき、これまでの価値観ややり方のままでは組織として行き詰まることがはっきりと見えてきた。
35歳から55歳までの20年間と、これから75歳までの20年間を同じように岡村主導で進めていけば、20年後も現在と大きく変わらない組織になってしまう可能性が高い。
私は20年後の「岡村税理士事務所」を、たとえ違う看板、違う経営者、違う顧客層であったとしても、組織として存続していてほしいと思っている。
組織が生き残るためには、環境の変化に柔軟に対応できる体質を持つことが不可欠である。
【事業承継を見据えて】
そこで今回、将来のビジョンを描く作業には社員を巻き込んだ。
申請書の作成を通じて、社員たちは日頃取り組んでいる仕事の本質と向き合うことになったのではないかと思う。
仕事とは何か。
顧客とは何か。
そして、その仕事はこれからも社会に必要とされ続けるのか。
こうした問いに向き合いながら、大いに悩んだに違いない。
私はそこに多少の違和感を覚えながらも、それをそのまま受け止めることにした。サントリー創業者の言葉である「やってみなはれ」の精神を、改めて学んだ気がする。
事業承継は難しい。
これまで仕事を通じて数多くの事業承継の現場を見てきたが、親兄弟であっても他人であっても、引き継ぐ側と引き継がれる側の間には必ず齟齬が生まれる。それは、どの組織においても避けて通れない道なのだろう。
私は、その第一歩として今回の経営デザイン認証に取り組んだ。
10年後に代表を譲ることを見据え、人材育成と組織づくりを進めていきたい。そして最終的には、関西経営品質賞の受賞を、私の事務所経営の花道にしたいと考えている。



