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外国人労働者に対する課税:“居住者”“非居住者”をあらためて整理する

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コンビニ等のレジで働く外国人を見ることが普通になってきた。むしろ日本人大学生がレジで立っていると逆に違和感を覚えたりする。

先日、ヴィッセル神戸にいた元スペイン代表のイニエスタ選手他数名の外国人選手が所得税法上の“居住者”と認定され、国税局から所得税の申告漏れを指摘されたとの報道があった。

今回は“居住者”“非居住者”の扱いについてあらためて整理しておく。

まず、居住者とは国内に「住所」を有し、または現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいう。居住者になると、日本人と同様に累進税率による総合課税で所得税が課せられる。

一方非居住者は、居住者以外の個人をいい、国内源泉所得に対して20.42%の源泉徴収により課税される。

ここに「住所」とは、生活の本拠であり、本拠かどうかは住居や職業、資産の所在、存続の居住状況などの客観的事実で判定する(所令14、所基通2‐1他)。

よって、コンビニのレジに立つ外国人の方々で、単身来日し、1年以内に本国に帰国予定の場合は“非居住者”として20.42%の源泉徴収で課税されて完結すると思われるが、それ以外の場合は、通常の日本人と同様に一般の「月額表」に基づいた源泉徴収が行われ年末調整により精算されることとなる。

ちなみに上記のイニエスタ選手の場合、1年未満の契約であった2018年の契約について非居住者課税がなされていたが、家族の同伴など居住者としての要件が認められるため大阪国税局より追徴課税がなされたようである。ところが、イニエスタ選手の声明によると本国のスペインで納税済みであり、両国間の当局での調整を望んでいるとのこと。

普段、日本国内の中小事業者向けの税務代理しか請け負っていない小職にとっては対岸の火事のように思えるが、近い将来確実に日本人は減少し、外国人を積極的に受け入れないと経済が回らないことは火を見るより明らかなことなので、外国人の税務についても関心を持っていきたい。

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